商品名 : 朝鮮風炉・釜添え(ちょうせん ふろかまそえ)
作 者 : 風炉師 ⇒ 鍋谷友賢(なべたにゆうけん) 四代目 友賢
作 者 : 釜師 ⇒ 菊地政光
色 : 風炉⇒都色
箱 : 風炉⇒紙箱 釜⇒木箱
<特徴>
朝鮮風炉は肩が張り、比較的長い三つ足の切掛風炉で、前後に格狭間透かし(こうざますかし)の眉があり、上部の立ち上がりには透かし紋がある。古くは寺院の香炉であったものを転用したか、あるいは、それにヒントを得て唐銅・鉄で切掛形の風炉に仕立てたものであろうと、いわれています。朝鮮風炉には、真形釜を合わせるのが約束となっています。
【風炉師 鍋谷友賢】
鋳造の原点と私
鋳物は、硬い金属の塊を溶かし、液体状にして鋳型に流し込み、目的の形を一気に作り上げる。したがって形が出来上がっていくさまを見ることはできない。鋳型をこわし、鋳物を取り出して初めて形を知るのである。
鋳造を経験した人でなければ、鋳型を取り外した時の感覚はわかってもらえないかもしれないが、これは、陶芸の窯出しの心境にも似ている。鋳物師も、この一瞬は胸おどる思いである。そして、幾度くり返してもみが引きしまる。なぜなら、自らの技術を問われる瞬間でもあるからだ。やがて、その緊張感から解き放されると、創造の心は静かに満たされる。いわば鋳造とは、心豊かな人間性に裏付けされた、人間味あふれる創作活動と言えるだろう。
その魅力に感動し、約10年余りのサラリーマン生活に終止符をつけ、昭和44年4月より実弟(海内宗保、日展作家)と共に家業の鋳物業を継ぎ、三代目友賢に師事し、多種の鋳造技術の研究を重ね、新技法・新デザインの開発に専念しながら、唐銅茶道具・花器等の制作活動に入り現在に至る。その間、デパート等の諸展に出品多数。日本花器茶器美術工芸展、伝統的工芸品展に数回入賞・受賞する。
尚、先代(三代目友賢)から受け継いだ優れた伝統技術を一層練磨するとともに、人間味あふれる創作活動を続け、皆様方に親しまれる作品を次々と発表致すべく研究を重ねて居ります。 風炉師 鍋谷郁方(四代目 友賢)
【釜師 菊地政光】
昭和63年(1988)現代茶道工芸作家百選(毎日新聞社・東京)
平成 5年(1993)朝日新聞社証賞(朝日新聞社・東京)
平成 6年(1994)河北新聞社賞(河北新聞社・山形)
平成10年 (1998) 山形県卓越技能者表彰
平成14年(2002)伝統的工芸品産業功労者表彰
奥州山形鋳物の伝統を受け継ぐ数少ない名工のひとりです。