黒茶碗
銘 北野黒
佐々木昭楽（三代） 作
木箱入
寸法 直径１１．５㎝×高さ８cm
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[説明]
「北野黒」の銘は、利休が北野天大茶湯に用いたことによると伝えられ、 「大黒」と同じく利休所持の茶碗として早くから著名であった。江岑の 書付けの示す通り、かつては利休の判が、茶碗に書付けられていたようで、 同筆の添状にもそのことが窺える。他には、蓋表に江岑の子随流斎が、外箱は 如心斎が書付けている。後には江戸の冬木喜平次、寛政頃に松平甲斐守、文化頃 に松平不昧公と伝来した。
「北野黒」の作行は、「大黒」よりも、僅かに引き締った趣で、全体にやや厚みに丸みを抑えて 整形され、腰部の張りや、口部の抱え込みも「大黒」に比して強い。総体に比較的厚くかけられた 黒釉はざらめいた荒いカセ膚となっている。
